« 徐々に | トップページ | もっと »

2010年4月30日 (金)

再読の夜

明日からゴールデンウィークかと思いきや、実は昨日からすでにゴールデンウィークだったのですね、知りませんでした。どーも、僕です。

寝付けない夜は、読書。昨夜は久しぶりに大崎善生さんの「孤独か、それに等しいもの」を手にとってみました。

短編集なのですが、最初の「八月の傾斜」を久々に読み直して、やっぱりこの人の文章はすごいと思いました。

また例のごとく「八月の傾斜」と「だらだらとこの坂道を下っていこう」からフレーズをちょっと書きますので、何も知りたくない方は読んだ後また来ていただければと思いますbook

”八月の傾斜”より

「だから僕が言いたいのは、失うってことは、それは本当に喪失してしまうことだから、きっと失ってしまったあとでは何を失ったかすらわからないんじゃないかな。」

この世界にはこんなにも私を頼ってくれる人がいるのだ。スコップを持った私が、ギャップを埋めるために放る砂を待っている人たちが。それなのに私は、ただの一度も私を頼ろうともしなかった高校時代の彼に恋焦がれている。

”だらだらとこの坂道を下っていこう”より

頂上を目指しているという実感がある限り、どんなにつらいことにも人間は耐えられるようにできているのかもしれない。

それから掠れるような小さな声でこう言った。「長生きしてね。あなたへの私の希望はたったひとつ。それ以外には何もありません。」

完全に聴こえているはずのオーケストラの楽器のどれかが、音を狂わせている。しかし、いくら耳を澄ませてみても、その楽器を見つけ出すことが出来ない。

まあフレーズだけ切り取ってきてもなかなか伝わらないかとは思いますが、特に八月の傾斜はなんだか深夜の読書にはうってつけでした。

以前読んだときはこれほどじーんとくるものはなかったように思うので、きっと僕も着実に歳をとって変わっているということなんでしょうね(笑)

また、眠れない夜に続きを再読したいと思います。

|

« 徐々に | トップページ | もっと »

フレーズ集」カテゴリの記事

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1112567/34462457

この記事へのトラックバック一覧です: 再読の夜:

« 徐々に | トップページ | もっと »